2020年8月16日日曜日

日韓の歴史認識の差異について

この記事を最初に書いてから、もう1年も経ってしまったようだ。

当時、この記事を出すのには勇気が要った。私自身、まだまだ勉強不足で偉そうな事を言えないのではないだろうか、とか、そもそも紹介したサイトの人達が、特定の考えを持つ人達に攻撃されるのではないかとの懸念もあったからだ。

だから、結局出せずに下書きのまま残していた。

しかしながら、コロナ禍の中で更に加速度を増している今の惨状を見るにつけ、最早どう思われるかを気にしている余裕はない、と強く感じている。

そもそも、殆ど足跡もつかないこんなちっぽけなブログが何の役に立つか分からないが、
それでも・・・たった1人でもいいから、この記事を読んで、誰かが何かを感じてくれたなら、と思いました。

以下、去年の8/18に書いたものを公開致します。

*********************

ここのところの日韓政府の応酬のやり取りには、心を痛めている。

まず、前提として、何が問題の本質かを整理できていない人が多いように思う。
視点や捉え方がごっちゃになっている人が多いし、
メディアも取り上げ方が恣意的であり、どうも「反日ムード」を自ら煽っているかのようだ。

もっと冷静に、事実を整理して伝えてほしいと、強く、感じる。

そもそもの出発点は、どこにあるのか。
つまるところ、私は歴史認識の違いにあると考える。

もう一つは、戦後補償のあり方についての認識が違うことだ。

日本に関して言うならば、私の認識は、豊臣秀吉が朝鮮出兵した辺りから、
日本の上層部の中に、朝鮮の人達を、ひいてはアジアの人達を下にみる人達が現れて、その影響が未だに続いているという認識だ。そして近年ではそういう考え方が一定の力を持ってしまい、少なからぬ人達に影響を与え続けている。

それこそが問題の根本だと思う。意識してない人も多いだろうが。。

無論、そうは見ていない日本人も多いことは知っている。

問題は、政府の人間や発言力のある人間に、そういうゆがんだ認識の人が多いことだ。
特に現首相はいろんな意味で問題がありすぎる。

かつては、豊臣秀吉、福沢諭吉、大隈重信、そして残念な事に新渡戸稲造もその枠組みに入っている。

そして、もう一つは、教育の在り方。

私の学生時代がそうだったが、歴史の授業では、昭和史以降はほぼ時間の都合でスルーされる。
だから、太平洋戦争で日本がどんな事をアジアの国にやってしまったか、という事はほぼ教えられない。だから、後付でネットで知った歪んだ情報を元に、日本は悪くないのに、、、という被害者意識が植え付けられていく。

ネットの世界は、本当に幾らでも操作が可能なので、気をつけた方がいい。

日本はアジアを開放する為に、大東亜共栄圏の実現の為、あの戦争をやったのだ、と戦争の意義を肯定する人、あの戦争は避け様が無かった、と肯定する人達がいる(戦争に参加した当事者でもそのように言われる方もいる)。そして、慰安婦はあったけど強制ではなかったし、お金も沢山もらっていた、今になって、持ち出すのはせびりたいだけだ、とか韓国政府のプロパガンダに利用されているとか。

その人達には、韓国が近年まで軍事政権だった事から、そのような告発も許されなかった事、という背景が抜けている。勿論韓国の風習による背景等もあるが。。

大変に残念ながら、あの戦争の実態はやはり侵略戦争であった、というのが、私が認識する太平洋戦争の実態だ。国連脱退も、真珠湾攻撃も、避け様もあったと思う。

人間に完璧な人が1人もいないように、完璧な国など、一つもありえない。

いいことも、わるいことも、ありのままを受け止めることが大事な事ではないだろうか。

そしてもっと大事なことは、国は、イコール自分ではないということ。

どうも日本人は、自分と国を、一体化して考える傾向が強いように見える。
一体化してしまっているから、自身の国の闇の部分を暴かれると、自分の闇を暴かれた、攻撃されたように、感じているのではないだろうか。

この事実をどう継承していくのか、
この事実を、消したい、否定したい人達がいる。なかったことにして水に流したい人がいる。あるいはなんとかして正当化したい、仕方がなかったのだと思いたい人達がいる。

あるいは過去にあった事なのだからもういいじゃないかとか、他の国だって同じように酷いことをしていたのだから、どっちもどっちだという論調も最近ではよく見られる。

そういう人達が多数になってしまっている国に今生きている。辛い。哀しい。なぜ受け止められないのだろうか。
そんな余裕さえ、無くなってしまった人が多いという事だろうか。

でも歴史の生き証人である当事者達は、辛くとも忘れないでほしいと、恥を忍んで、覚悟をして、証言してくれた。
その勇気を、覚悟を、受け止めたい。

そしてもう二度とこのような悲劇が起こらないように、何ができるのか、考えていきたいのです。。。

核兵器の悲劇もそう。。。アメリカを憎んでもいい事はないし、アメリカ人を憎みたくはない。
しかし、彼らのやったことを、アメリカのやった事を、忘れはしない。

私達は双方に、被害者でもあり、加害者でもある。

傷を負った者同士、このような悲劇を過ちを繰り返さないために、
仮に止めきれない事があったとしても。わざわざ同じ過ちを繰り返したいとは、誰も思うまい。

だから、記憶に、刻むのです。


以下は、事実関係について参考になるサイトです。

参考書籍も沢山出ているけれども、一般のメディアや学校では殆ど取り上げられず、
日本は正しい!と主張する本や情報ばかりが多数を占めています。。。

ドイツのようにしっかり向き合わなければ、またこの国は同じ轍を踏んでしまう、そんな危機感があります。

<慰安婦問題について>
Fight for Justice 日本軍「慰安婦」――忘却への抵抗・未来の責任
http://fightforjustice.info/?page_id=2

<徴用工問題について>

「徴用工判決」で報じられない「不都合な真実」 山本晴太 弁護士
2018年11月23日 徴用工判決|日韓請求権協定
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2018112000004.html

<戦後の補償問題について>

法律事務所のアーカイブ
http://justice.skr.jp/

こちらは、今までの戦後補償についての資料がほぼ網羅されていると知人より、情報を頂きました。

まずは過去にどういう出来事があったのかをなるべくフラットに見て、その上で何がこの問題を複雑にしているのか、を考える必要があると思います。

色々見てきた中で、決して韓国側に問題がないとは私は思わないけれど、簡単に、相手に反日レッテル、あるいは親日レッテルを貼る事について、私は強い違和感を覚えるし、そのような発想では、何も生まれないと思っています。

たった一人でもいい、これを見た人が何かを感じて、考えるきっかけになればと、心から願っています。

0 件のコメント:

コメントを投稿